実際に東京地裁で争われたインプラント医療訴訟があります。判例を見ると、裁判所は「臨床医としては、…患者に対し骨膜下インプラントの危険性をも理解させたうえで慎重にこれを行うことが望ましく、安易に骨膜下インプラントを施術すべきではないことがそれぞれ認められる。」として、医師のインプラント治療のリスクを含めた説明義務について認めています。インプラントをめぐるトラブルの主な争点は、歯科医が患者側に対してこれら注意義務を十分に尽くしていたかどうかという点にあるようです。また、インプラント手術も含め、医療訴訟においては、患者が医者を訴えたとしても、訴訟において医師の注意義務違反を立証することは非常に困難と思われます。なぜなら、立証のために必要なカルテなどの資料はすべて病院側にあり、患者側がこれを入手することが難しいからです。この点については患者の立証の困難性を救済する措置が民事訴訟法に規定されてはいますが、やはり患者側が勝訴するのはなかなか難しいところといえるでしょう。インプラントを失敗に終らせないためにも、信頼できる医師を選ぶ目が重要といえるでしょう。
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